土地を貸す、または借りる話では、
建物の賃貸とはまったく違う悩みが出てきます。
・一度貸したら、なかなか返ってこない
・更新を断れると思っていたら、できなかった
・相続や建替えの話が絡んで、話がややこしくなった
こうした問題は、
あとから突然起きるように見えて、
実は最初の契約内容によって、かなりの部分が決まっていることが多いです。
このページは、
借地について、何かを解決するためのページではありません。
いまの状況では、
どこから考え始めないと、判断を誤りやすいのか
を確認するためのページです。
借地では「最初の選択」が、その後を大きく左右します
借地で、もっとも重要なのは、
最初に、どのタイプの借地契約を結んでいるか(結ぼうとしているか)
という点です。
とくに、
・これから土地を貸す予定がある
・過去に結んだ契約を、あらためて見直したい
という場合には、
ここを勘違いしたまま話を進めると、
現実とのズレが大きくなります。
借地には、大きく分けて2つのタイプがあります
普通借地権の場合
普通借地権は、
更新が前提になる借地契約です。
契約期間が終わっても、
一定の条件を満たせば、
借主は引き続き土地を使えることが多くなります。
そのため、土地を貸した側としては、
・いつ返ってくるのか分からない
・自分の代で解決できない可能性がある
と感じることもあります。
一方で、
借主にとっては、
長く安心して使えるという特徴があります。
定期借地権の場合
定期借地権は、
期間が終われば、原則として契約が終了する
という点が、大きな特徴です。
近年、新しく設定される借地の多くは、
この定期借地権が使われています。
土地を貸す側から見ると、
・いつまで貸すのかが明確
・将来の土地利用を見通しやすい
というメリットがあります。
ただし、
「定期借地だから必ず思いどおりにいく」
というわけではありません。
契約内容や運用次第では、
思わぬ問題が生じることもあります。
「普通か定期か」で、何がどう変わるのか
普通借地か、定期借地かによって、
将来起きやすい問題は、はっきり変わります。
たとえば、
・更新を断りたいと思ったとき
・地代を見直したいと思ったとき
・建替えや用途変更の話が出たとき
・契約を終わらせたいと思ったとき
このような場面で、
取れる選択肢の幅が大きく違ってきます。
「いま困っていること」だけを見て判断すると、
根本的な前提を見落としてしまうことがあります。
いまの状況別に、考え始める場所が変わります
これから借地契約を結ぶ予定の方
この場合、
まず考えるべきなのは、
・普通借地にするのか
・定期借地にするのか
という点です。
この選択は、
数年ではなく、
数十年単位で影響することがあります。
あとから変更するのは、
簡単ではありません。
この段階の方は次をご覧ください。
すでに借地契約が続いている方
契約がすでに始まっている場合には、
・更新が近づいている
・条件を見直したい
・相続や譲渡の話が出てきた
といったタイミングで、
悩みが表に出てくることが多くなります。
この場合は、
契約のタイプや内容を前提に、
現実的な選択肢を考えていく必要があります。
この段階の方は次をご覧ください。
契約の終了や更新拒絶を考え始めている方
借地では、
・更新を断りたい
・定期借地の終了が近い
・明渡しの話が現実味を帯びてきた
という段階になると、
話は一気に重くなります。
この場面では、
それまでの経過や契約内容が、
強く影響します。
この段階の方は次をご覧ください。
話し合いがまとまらない場合について
借地では、
話し合いがうまくいかず、
法的な手続きを考えざるを得ない場合もあります。
ただし、この段階になると、
・選択肢はかなり限られる
・時間や負担が大きくなる
というのが実情です。
そのため実務上は、
そこに至る前の判断が、結果を大きく左右する
ことになります。
まとめ
借地の問題は、
その場その場の対応だけで考えると、
全体が見えにくくなります。
・普通借地なのか、定期借地なのか
・いまは、どの状況なのか
この2点を意識するだけでも、
判断を誤りにくくなります。
まずは、
いまの自分の状況に近いところから
確認してみてください。