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  3. マンション管理|まず、管理組合としてどこから考え始めればいいのか
  4. お金・費用・負担が問題になる場面―不満なのか、管理組合として整理すべき話なのか―

お金・費用・負担が問題になる場面―不満なのか、管理組合として整理すべき話なのか―

マンション管理の話の中で、
一番もめやすいのが、
お金に関する話です。

管理費、修繕積立金、臨時の支出、滞納。
どれも、日々の生活と直結しています。

そのため、理事会や総会では、

  • 金額が高いのではないか
  • なぜこの支出が必要なのか
  • 自分はあまり使っていないのに負担している

といった声が出やすくなります。

このページでは、
管理費や修繕積立金について違和感が出たときに、
いま何が問題になっているのかを、
管理組合の視点で整理します。

よくある出発点は、「なんとなくおかしい」という感覚

お金の話は、
最初からはっきりした問題として出てくるとは限りません。

多くの場合、出発点はとても曖昧です。

たとえば、

  • 引き落とされている管理費を見て、「前より少し高くなった気がする」と感じた
  • 管理費の内訳を見たことがなく、何に使われているのか分からない
  • 決算書を見ても、正直よく理解できない

この段階では、

  • 本当に金額が上がっているのか
  • 上がっているとして、それが問題なのか

は、まだ分かりません。

分からないから、不安になる。
ここが、話のスタート地点です。

「自分は使っていないのに」という違和感は、どういう話か

次に、よく出るのが、次のような声です。

  • 共用施設をほとんど使っていない
  • エレベーターを使わない階に住んでいる
  • 清掃が入っている時間帯に家にいない

こうした人から、

「自分はあまり使っていないのに、
どうして同じだけ負担しないといけないのか」

という疑問が出ます。

ここで大切なのは、
この声は、

  • 管理費の仕組みが間違っている
  • 誰かが不当に得をしている

と断定しているわけではない、
という点です。

多くの場合は、

「自分の生活と、この支出の関係が見えない」

という状態です。

ここで話が飛びやすいポイント

こうした違和感が出ると、
理事会では、次のような話に飛びがちです。

  • では、管理費を下げられないか
  • この支出はやめるべきではないか
  • 仕方ないから認めるしかないのではないか

つまり、

  • 上げるか、下げるか
  • 認めるか、認めないか

という結論の話に、
いきなり進んでしまいます。

しかし、この時点では、

  • 何に対する不満なのか
  • 誰が、どの点で疑問を持っているのか
  • 管理組合として整理すべき話なのか

が、まだ整理されていません。

まず切り分けるべきは、「個人の不満」かどうか

ここで、最初の整理をします。

個人の不満とは何か

たとえば、

  • 金額の負担が重い
  • 自分は使っていない気がする
  • なんとなく納得できない

といった、
感覚や印象の話です。

これは間違いではありませんし、
否定されるものでもありません。

ただし、
その人自身の感じ方にとどまっている状態
でもあります。

管理組合として整理すべき課題とは何か

一方で、次のような状況がある場合は、
話の性質が変わります。

  • 同じ疑問が、複数の区分所有者から出ている
  • 管理費の内訳が十分に情報共有されていない
  • 質問されても、説明できない支出がある

この場合、問題は、

「説明が足りない」
「情報が整理されていない」

という点にあります。

これは、
個人の不満ではなく、
管理組合として整理すべき課題です。

管理費・修繕積立金は、どこから考える話なのか

ここで、順番を整理します。

管理費や修繕積立金は、
「いくら払うか」の話に見えます。

しかし、考える順番は逆です。

本来は、

  1. マンションを、どのような水準の状態に維持したいのか
  2. そのために、どんな管理が必要なのか
  3. その管理に、どれくらいの費用がかかるのか

という流れになります。

この順番を飛ばして、

「高い」「安い」

と判断しようとすると、
必ず意見が割れます。

滞納の話も、まずは状況整理から始まる

滞納が出ると、
理事会では緊張感が高まります。

  • 他の人が損をしている
  • 早く何とかしなければならない

という感情が出やすいからです。

ただし、この段階でも、

  • 一時的な事情なのか
  • 長期間続いているのか
  • 管理全体に影響が出ているのか

といった整理をせずに動くと、
対応が場当たり的になります。

ここでも、
いきなり結論に進まないことが重要です。

ここで立ち止まって考えたいこと

お金に関する話が出たとき、
管理組合として、
まず意識しておきたいことがあります。

それは、
いま出ている違和感が、
どこに向いているものなのか

という点です。

お金の話では、

  • 金額そのものが問題なのか
  • 使い道が見えないことが問題なのか
  • 管理の考え方に疑問が出ているのか

といった、
違う種類の話が混ざりやすくなります。

これを整理しないまま議論を始めると、

  • 話がかみ合わない
  • 意見が対立しているように見える
  • 結論だけが先に出てしまう

という状態になりがちです。

まず考えたいのは、
金額を決める話なのかどうか
です。

たとえば、

  • 説明を聞けば納得できる話
  • 管理の前提は共有されている話

であれば、
いまは
「決める段階」ではありません。

一方で、

  • これまで当然だと思っていた管理のやり方に疑問が出ている
  • 負担の考え方そのものが共有されていない

のであれば、
それは
管理組合として考え方を整理し直す話
になります。

この場合、
金額の話だけをしても、
問題は解けません。

この段階で意識しておくこと

この場面で大切なのは、

「結論を出すこと」よりも、
「どんな種類の問題が表に出ているのか」
を見誤らないこと
です。

お金の話は、
管理の考え方や価値観が
表に出やすい分野です。

だからこそ、
いきなり決めるかどうかではなく、

どこに違和感が向いているのか

を、
管理組合として共有することが重要になります。

次に進むかどうかの分かれ目

ここまで考えてみて、

  • 管理の考え方を変えるかどうか
  • 負担のあり方を見直す必要があるか

といった点が見えてきた場合、
はじめて、
次の判断の場面に進むことになります。

逆に、

  • 説明や共有の問題だった
  • 誤解が原因だった

のであれば、
無理に先に進む必要はありません。

まとめ

この場面は、
「どう進めるか」を考える場所ではありません。

「いま出ているお金の話を、
管理組合として
どういう種類の問題として受け止めるか」

を確認する場所です。

ここを取り違えなければ、
その先の判断は、
ずっと楽になります。

この時点で管理組合がやるべきことは、
次の整理です。

  • どんな違和感が、どこから出ているのか
  • それは個人の感覚なのか、組合全体の課題なのか
  • 説明や情報共有の問題なのか
  • 管理の前提に関わる話なのか

ここまで整理できて、はじめて、

  • 決める話に進むのか
  • 別の場面として考えるのか

が見えてきます。

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