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  2. 不動産に関する問題で、どこから考えればいいか迷っている方へ
  3. 建物賃貸(借家)で問題が起きたとき、どこから判断を始めるべきか
  4. 建物賃貸(借家)|契約中に問題が起きたとき、どう考えるべきか

建物賃貸(借家)|契約中に問題が起きたとき、どう考えるべきか

建物賃貸では、
契約が始まってから、
少しずつ違和感が生じることがあります。

  • 賃料の支払いが遅れがちになってきた
  • 使い方が、当初の想定と違ってきた
  • 近隣から苦情が入るようになった

こうした問題は、
最初から大きなトラブルとして現れることは少なく、
日常の中で、徐々に表面化していくのが特徴です。

このページでは、
契約中に起きた問題を
どの段階の問題として整理するべきか
を確認します。


契約中の問題は、いきなり大きくならない

実務上、
契約中のトラブルの多くは、
小さな兆候から始まります。

・一度だけの賃料遅れ
・軽い注意で済ませた用途違反
・その場では流してしまった苦情

このような小さな兆候に対し、
どのように対処するかによって、
後の対応の難易度が大きく変わります。

問題を軽く扱いすぎても、
感情的に強く出すぎても、
後で不利になることがあります。

まずは、
いま起きている問題が
どのような内容で、どの段階まで進んでいるのか
を整理することが重要です。


まず確認すべきこと(契約前とのつながり)

契約書では、どのように決めていたか

契約中に起こる様々なトラブルは、
契約時に決めた内容に立ち返って考えることが重要です。

  • 使用方法や用途
  • 特約の内容
  • 原状回復や修繕の考え方

これらが、
契約にどのように定められていたかを、
あらためて確認する必要があります。

「契約時に、どう設計していたか」が、
契約中の判断の基準になります。


これまでの経過はどうか

次に確認すべきなのは、
これまでどのように対応してきたのかです。

  • いつから問題が生じているのか
  • 過去に注意や是正を求めたことはあるのか
  • 黙認してきたと評価される事情はないか

同じ行為でも、
経過によって評価が変わることがあります。


契約中によくある問題と、考え方の整理

賃料の支払いをめぐる問題

賃料の支払いに関する問題は、
最も多く見られるものの一つです。

  • 一時的な遅れなのか
  • 常態化しているのか
  • 事情の説明はあるのか

いきなり厳しい対応を取ることが、
必ずしも最善とは限りません。

一方で、
放置してしまうと、
後で賃料を全額回収することが極めて困難となることもあります。

どの段階で、問題として扱うのが適切か
が極めて重要になります。

家賃の増額請求をしたい場合

契約中に、
「今の家賃は安すぎるのではないか」
と感じることがあります。

たとえば、

  • 長期間、家賃を据え置いている
  • 周辺の家賃相場が上がっている
  • 維持費や修繕費の負担が増えている

といった事情がある場合です。

ただし、
家賃は、貸主が一方的に変更できるものではありません。

契約が続いている以上、
現在の家賃は、
当事者の合意によって定められている、
という前提があります。

そのため、増額を考えるときは、

  • なぜ増額したいのか
  • その理由を相手に説明できるか
  • 話し合いで解決できそうか

を整理することが大切です。

まずは、
「すぐに上げられるかどうか」ではなく、
話し合いの土台があるかを見極めるところから考えると、
判断を誤りにくくなります。


使用方法・用途違反をめぐる問題

契約時に想定していた使い方と、
実際の使用状況がズレてくることがあります。

  • 人の出入りが増えてきた
  • 業態が変わってきた
  • 居住用なのに事業的な使われ方をしている

こうした場合、
現状と
契約時に定めた用途や特約との関係を、
冷静に確認する必要があります。

感覚的な違和感だけで話を進めると、
後で主張を通すことが難しくなることがあります。


騒音・臭気・近隣トラブル

騒音や臭気をめぐる問題は、
特に感情的になりやすい分野です。

  • 生活音に関する苦情
  • 店舗からの音や臭い
  • 近隣との関係悪化

主観的な評価だけでなく、
客観的にどのような状況なのかを、
整理する視点が求められます。

この段階で、
記録や経過を意識しておくことが、
後の判断に影響することもあります。

無断改修・設備の扱い

契約中に、
借主が建物や設備に手を加えている場合もあります。

  • 無断で工事をしている
  • 設備を変更している
  • 元に戻せるのかが不明

これらは、
原状回復や契約終了の段階で、
問題が表面化しやすいポイントです。

早い段階で、
事実関係を整理しておくことが重要になります。


転貸・又貸し・営業委託の問題

形式上は借主が使用しているように見えても、
実態が異なるケースがあります。

  • 第三者が実質的に使っている
  • 営業委託なのか、転貸なのか判断が難しい
  • 当初の想定と利用状況が変わっている

この分野は、
すぐに結論を出してしまうと、
判断を誤りやすい部分です。

契約内容と実態を、
丁寧に照らし合わせて考える必要があります。


「すぐ動くべきか」をどう判断するか

契約中の問題では、
「今すぐ何かすべきかどうか」
という判断に迷うことが多くあります。

  • 注意や是正で足りる段階
  • 記録を残しながら様子を見る段階
  • 次の段階を見据えるべき段階

どの段階にいるのかを整理せずに、
いきなり強い対応を取ると、
後で主張が弱くなることもあります。

段階を一つ飛ばさない
という視点が重要です。


感情的になりやすい場面での注意点

契約中のトラブルでは、
感情が動くのは自然なことです。

ただし、
感情に任せた対応をしてしまうと、
後の判断で不利になることがあります。

  • 黙認と評価されるリスク
  • 対応の一貫性が失われるリスク

冷静に経過を整理することが、
結果として、
自分自身を守ることにつながる場合もあります。


次の段階に進む前に考えること

契約中の問題が解消せず、
退去や契約終了を考える場合には、
さらに別の視点が必要になります。

  • どこまで整理できているか
  • どの段階の問題として進むのか

契約中の対応の積み重ねが、
次の段階の選択肢を左右します。


まとめ

建物賃貸の契約中に起きる問題は、
小さな違和感から始まることがほとんどです。

大切なのは、
感情的に動くことでも、
放置することでもありません。

いま起きている問題が
どのような内容で、どの段階まで進んでいるのか

を考えることが重要です。

それが、
次の判断を誤らないための、
一番確実な方法になることがあります。

退去や契約終了を考える場合については
こちらに整理しています。

退去や契約終了を考える場合について
次の記事で整理しています。

▶ 建物賃貸|退去・原状回復・明渡しで迷ったとき、まず何を整理すべきか

契約中の対応の積み重ねは、
退去や契約終了の段階で、
大きく影響することがあります。

いまの状況が、
どの段階に当てはまるのかを、
あらためて整理したい場合は、
建物賃貸全体の整理ページに戻って確認してみてください。

▶ 建物賃貸で、どこから判断を始めるべきか

建物賃貸借で発生する様々な問題については
次の記事で詳しく説明しています。

▶ 家賃滞納が発生した場合
▶ 家賃の増額請求について
▶ 生活騒音の苦情が発生した場合
▶ 修繕費の負担で揉めた場合
▶ 転貸か営業委託かで問題となった場合

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