※本記事は実際に取り扱った案件をもとに、プライバシー保護のため、個別の事情を一部省略・一般化してご紹介しています。
ご相談の背景
遺産分割をめぐって相続人間で争いがあり、当事務所が一部の相続人の代理人として対応した案件です。本記事では、そのうち、遺産である現金の保管方法についてご紹介します。
遺産の中に、ほかの相続人が自宅で保管していると説明する多額の現金がありました。
ご依頼者は、遺産分割が終わるまでに、その現金が紛失したり、使われたりしてしまうことを心配していました。
分け方が決まるまで、現金をどう残しておくか
この案件では、遺産を誰がどれだけ取得するかという問題に加え、分割の結論が出るまで現金を確実に残しておくことが課題でした。
現金が遺産として存在するとされていても、保管している相続人の手元から失われてしまえば、その後の分割に支障が生じます。
そこで、現金の保管方法を具体的に整えるための対応を進めました。
弁護士の対応
当事務所は、ご依頼者側の代理人として、審判前の保全処分を申し立てました。
その後、裁判所も交えた調整を行い、現金を保管している相続人の代理人弁護士が、現金全額を預り金口座で保管する方法について協議しました。
現金を確保することとともに、管理に伴うご依頼者側の費用負担にも配慮して、保管方法を調整しました。
対応の結果
相手方の代理人弁護士が、対象となる現金の全額を預り金口座で保管することになり、実際にその措置が取られました。
この方法によって現金を確保し、財産管理者の選任に伴う費用負担を避けながら、保管方法の問題に対応することができました。
この事例からお伝えしたいこと
遺産分割では、最終的な分け方だけでなく、話し合いや手続が続く間、財産をどのように保管するかが問題になることもあります。
この事例では、保全処分の申立てと、裁判所も交えた調整を通じて、現金の保管方法を整えました。
ほかの相続人が管理している遺産について、分割前に失われる心配がある場合も、ご相談ください。
