遺言により多くの財産を相続した後、
他の相続人から「遺留分侵害額請求をします」という内容証明が届くことがあります。
突然、まとまった金額の支払いを求められると、
「すぐに払わなければならないのか」
「請求額は正しいのか」
「不動産を取得しただけで現金がないときはどうすればよいのか」
と不安になる方は少なくありません。
遺留分侵害額請求を受けたとき、
通知を放置することは避けるべきですが、
かといって、請求された金額を精査することなくそのまま支払ってもいけません。
この記事では、遺留分侵害額請求をされた側の立場から、
- 内容証明が届いた直後の初動
- 請求者の権利
- 期間制限
- 請求額の根拠
- 不動産評価
- 支払方法
- 交渉や調停への備え
といったことについて説明します。
遺留分侵害額請求をされたときは、まず
- 請求者に本当に遺留分があるのか
- 期間制限(時効)にかかっていないか
- 請求額の根拠となる財産評価が妥当か
を確かめる必要があります。
特に、遺産に実家、土地、賃貸物件、借地権などの不動産が含まれると、
評価額によって支払額が大きく変わります。
請求を放置するのは危険ですが、
請求額をそのまま受け入れるのではなく、
資料を精査するなどして、支払方法も含めた対応の道筋を立てることが大切です。
遺留分の全体像、請求する側・請求された側の進め方を確認したい方は、
こちらの記事も参考にしてください。
遺留分侵害額請求をされたときのステップ
戸籍、相続関係図などから、被相続人との関係を確認します。
配偶者・子・直系尊属か、兄弟姉妹ではないかを確認します。
内容証明郵便の通知書・到達日から、
期間制限(時効)を経過していないか確認します。
財産目録、評価資料、計算表などから、相手方の請求額の根拠を確認します。
相手方が遺言の有効性について争ってくることもあります。
作成時の状況や遺言書の形式などを確認します。
固定資産評価証明書、相続税評価、査定書、鑑定評価などから、
適正な不動産評価額を検討します。
振込記録、契約書、贈与の経緯が分かる資料を確認します。
遺留分侵害額は一括払い・分割払いどちらにするのか、
不動産などを売却して、借入れの可否
遺留分侵害額請求をされたら、まず放置しない
遺留分侵害額請求を受けたときは、
請求額に納得できなくても、
相手方からの内容証明郵便や通知を放置しないことが大切です。
内容証明郵便が届くと、
相手方から強く責められているように感じるかもしれません。
しかし、最初にすべきことは、
見なかったことにすることでも、急いで反論することでも、すぐに支払うことでもありません。
まず、届いた書面を落ち着いて読み、次の点を確認します。
- 誰から請求されているのか
- いつ書面が届いたのか
- どの財産を前提に請求しているのか
- いくらを、いつまでに支払うよう求めているのか
- どのような資料の提供を求められいるのか
- 弁護士からの通知なのか、本人からの通知なのか
請求された金額に納得できずに単に「払うつもりはない」とだけ返したり、資料要求を無視したりすると、
かえって話がこじれることがあります。
反対に、内容をよく見ないまま要求額を支払ってしまうと、
後から評価額や時効の問題に気づいても、取り戻すことが難しくなることがあります。
まずは、通知書の内容、到達日、資料要求の内容、請求額の根拠などを落ち着いて見ることから始めます。
請求者に本当に遺留分があるかを見る
遺留分は、相続人であれば誰でも請求できるものではありません。
遺留分があるのは、配偶者、子、直系尊属です。
兄弟姉妹には遺留分がありません。
そのため、遺留分侵害額請求を受けたときは、
まず請求している人が法律上遺留分を持つ人なのかを確認する必要があります。
特に、次のような家族関係の場合は、
相続関係が複雑になるので、
戸籍をもとに一人ひとり確認していく必要があります。
- 前婚の子がいる
- 認知された子がいる
- 養子がいる
- 親が相続人になる
- 兄弟姉妹や甥・姪から請求されている
- 遺言で特定の相続人だけが財産を受け取った
重要なのは「相手が親族だから遺留分を支払わなければならない」
とは必ずしもならないということです。
誰が相続人で、誰に遺留分があるのかを、
戸籍と相続関係図で確かめることが出発点です。
期間制限(時効)にかかっていないかを見る
遺留分侵害額請求には、
「いつまでに請求しなければならない」という期間制限(時効)があります。
したがって、請求された側としては、
- 相続がいつ発生したのか
- 請求者が遺言や贈与をいつ知ったのか
- 請求の意思表示がいつ届いたのか
を確認する必要があります。
ただし、時効は事実関係によって判断が変わります。
「もう時間が経っているから払わなくてよい」と簡単に決めつけるのは危険です。
相手方が過去にメール、手紙、内容証明などで
請求の意思を示していたかどうかも問題になります。
書面の到達日、過去のやり取り、相手方が遺言の内容を知った時期が分かる資料は、
後の交渉や調停でも重要になります。
遺言の有効性が争われることもある
遺留分侵害額請求では、
遺言の有効性自体が争われる可能性も考えておく必要があります。
遺留分侵害額請求は、
多くの場合、「遺言が原因で最低限の取り分が侵害されている」ということで問題になります。
そのため、実際の相続では、請求者が遺留分だけでなく、
遺言の有効性そのものを問題にしてくることがあります。
たとえば、次のような主張です。
- 遺言を作成した当時、親の判断能力が低下していた
- 本人の意思ではなく、特定の相続人に誘導されて作った遺言ではないか
- 自筆証書遺言の筆跡が本人のものではない
- 日付、署名、押印など方式に問題がある
- 遺言の内容が不自然で、親の生前の言動と合わない
- 公正証書遺言でも、作成時の意思能力に疑いがある
遺言が有効であることを前提に遺留分の金額だけを話し合っているつもりでも、
請求者が後から「そもそも遺言は無効だ」と主張してくることがあります。
そのため、請求された側としては、遺言作成時の事情を振り返っておく必要があります。
たとえば、公正証書遺言であれば、
作成時の診断書、介護認定資料、施設や病院の記録、公証人とのやり取り、
遺言作成に至る経緯などが問題になることがあります。
自筆証書遺言であれば、
筆跡、作成日、保管状況、誰が発見したのか、
遺言作成前後の親の状態などが問題になります。
ここで大切なのは、遺留分の交渉を始める前に、
遺言について問題となったとき、その有効性を説明できるかを見極めておくことです。
遺言の有効性に不安があると、遺留分の金額交渉だけでは終わらず、
遺言無効確認の争いに発展することがあります。
そうなると、遺留分侵害額の支払いを超えた大きな紛争になります。
生前贈与があると、請求額が変わることがある
遺言で多くの財産を受け取った人は、
生前にも贈与を受けていたのではないかと疑われやすく、
その内容によって遺留分の請求額が変わることがあります。
遺留分侵害額請求では、遺言で受け取った財産だけが問題になるわけではありません。
被相続人が生前にした贈与も、
一定の範囲で遺留分を計算するときの財産に加わることがあります。
特に、遺言で特定の相続人が多くの財産を取得していると、
他の相続人からは、
- 生前に住宅購入資金を出してもらっていたのではないか
- 事業資金を援助してもらっていたのではないか
- 親名義の預金から多額の送金を受けていたのではないか
- 親の不動産を安く譲り受けていたのではないか
- 学費、生活費、借金返済などで特別な援助を受けていたのではないか
と疑われることがあります。
もちろん、すべての援助が遺留分の計算に入るわけではありません。
相続人に対する贈与については、
婚姻・養子縁組のための贈与や生計の資本としての贈与などが問題になります。
また、時期についても、基本的には相続開始前10年以内の贈与が原則的に問題となり、
遺留分権利者に損害を加えることを当事者双方が知っていた贈与は、
さらに古いものでも問題となることがあります。
民法1044条は、遺留分算定の基礎となる贈与の範囲を定めています。
請求された側としては、
過去の送金や援助について、次の点を見ておく必要があります。
- 贈与なのか、貸付けなのか
- 親の生活費や医療費を預かっただけなのか
- 住宅購入資金、事業資金、借金返済などに使われたのか
- いつ受け取ったものか
- 金額はいくらか
- 通帳、振込記録、契約書、メール、メモなどが残っているか
- すでに返済したものがないか
生前贈与の話は、請求者の感情を刺激しやすい部分です。
そのため、「もらっていない」「関係ない」とだけ答えるのではなく、
通帳や送金記録に基づいて、贈与といえるものか、
遺留分の計算に入るものかを一つずつ検討していく必要があります。
請求額は、財産の範囲・評価額・生前贈与によって変わる
遺留分の請求額は、
遺産の内容、評価額、生前贈与、債務などによって変わります。
チェックすべきポイントをまとめると次のとおりとなります。
| チェックすべき点 | 支払額への影響 |
|---|---|
| 遺言の有効性 | 遺言が無効とされると、遺留分だけでなく相続全体の分け方が変わる |
| 遺産の範囲 | 預金、不動産、株式、保険、借金の有無で基礎となる財産が変わる |
| 不動産評価 | 評価額が変わると、遺留分額も大きく変わる |
| 生前贈与 | 住宅資金、事業資金などが加わると請求額が変わる |
| 相続債務 | 借金や未払費用があると、計算の土台が変わる |
| 請求者の遺留分割合 | 配偶者、子、親など、立場によって割合が変わる |
| すでに受け取った財産 | 請求者がすでに贈与や遺贈を受けていれば、請求額に影響する |
請求者が財産資料を持っていないと、
具体的な金額を計算するために資料の提示を求められることがあります。
資料を示すかどうかは一律に拒むのではなく、
遺留分の計算に必要なものか、どの範囲で示すべきかを考える必要があります。
不動産があると、評価額で支払額が大きく変わる
遺産に不動産が含まれると、
どの評価額を前提にするかによって、遺留分の支払額が大きく変わります。
遺留分の問題で特に争いになりやすいのが不動産評価です。
実家、土地、賃貸物件、駐車場、借地権、底地などがあると、
評価額の見方が一つではありません。
不動産を評価する根拠となる資料には、たとえば次のようなものがあります。
不動産評価で確認するべき資料
| 資料 | 見るポイント |
|---|---|
| 固定資産評価証明書 | 固定資産税の基礎となる評価額。市場価格そのものではありません。 |
| 相続税評価額 | 相続税申告で使われる評価。遺留分の話し合いでそのまま使うとは限りません。 |
| 不動産会社の査定書 | 売却見込み額を知る手がかり。複数社の査定を比べることもあります。 |
| 不動産鑑定評価書 | 争いが大きいときに使われることがある専門的な評価資料です。 |
| 登記事項証明書・公図・測量図 | 面積、権利関係、接道、地形などを知る手がかりになります。 |
さいたま市・浦和周辺では、
実家の土地、古い建物、賃貸物件、駐車場、借地権、区画整理地などが
遺留分の金額に影響することがあります。
特に、不動産を取得した側に現金が少ないと、
評価額だけでなく、支払方法も大きな問題になります。
遺留分侵害額請求では、
不動産の評価額によって支払額が大きく変わることがあります。
実家、土地、賃貸物件、借地権などが含まれるときは、
請求額をそのまま前提とせずに、評価資料をよく確認しておくことが大切です。
現金が足りないときは、支払方法も話し合う
遺留分侵害額請求は金銭請求ですが、
不動産を相続した側に十分な現金がないときなどは、支払方法が大きな問題になります。
遺言で実家や土地を相続したものの、預金は少ないという相続は珍しくありません。
このようなとき、請求額そのものだけでなく、
「いつ」「どのように」支払うのかを考える必要があります。
考えられる方法としては、次のようなものがあります。
- 一定額を一括で支払う
- 分割払いを提案する
- 支払期限を少し先に延ばしてもらう
- 不動産を売却して支払原資を作る
- 金融機関からの借入れを検討する
- 一部を先に支払い、残額の支払時期を決める
分割払いにするときは、
金額、支払日、振込先、遅れたときの扱いを合意書に書いておく必要があります。
口頭の約束だけで済ませると、
後から「言った」「言わない」の争いになりやすくなります。
金額が書かれていない請求でも、まず今後の話し合い方を考える
遺留分侵害額請求では、最初の通知には具体的な請求額が書かれていないことも多いです。
そのような通知でも、請求の意思表示として意味を持つため、
今後どのように遺産の内容や評価額を見ていくかを考える必要があります。
請求者は、被相続人の遺産に関する資料を持っていないことが多いです。
そのため、最初の内容証明郵便では、
遺留分侵害額請求権を行使します。
という意思表示だけを行い、
具体的な金額は、後日、遺産の内容や評価額を見たうえで
話し合う形になることがあります。
このような通知を受け取ったときに、
「金額が書かれていないから対応しなくてよい」
「資料を持っていないなら請求できない」
と考えるのは適切ではありません。
遺留分侵害額請求は、まず権利を行使する意思を示し、
その後に遺産の内容、評価額、生前贈与、相続債務などをもとに
具体的な支払額を考えていくことがあります。
そのため、受け取った側は、請求を無視するのではなく、まず次の点を見ていきます。
- 誰から請求されているか
- その人に遺留分があるか
- 通知がいつ届いたか
- 遺言や贈与の内容は何か
- 遺産にはどのような財産があるか
- 不動産の評価をどう考えるか
- 生前贈与として問題になりそうな金銭移動があるか
- 手元の現金で支払えるか
- 分割払いの相談が必要か
資料を求められたときは、必要な範囲と出し方を考える
請求者側から、遺産の内容や評価資料の提示を求められることもあります。
遺留分を請求する人は、
親の通帳、不動産資料、相続税申告に用いた資料、生前贈与に関する資料など
相続に関する資料を持っていないことが少なくありません。
そのため、具体的な請求額を計算するために、
受け取った側に対して資料の提示を求めてくることがあります。
このような求めを受けたときは、一律に拒むのではなく、
遺留分の金額を考えるために必要な資料であるかどうかを考えます。
たとえば、次のような資料は、話し合いの土台になりやすいものです。
- 相続開始時の預金残高が分かる資料
- 被相続人名義の不動産資料
- 不動産の評価に関する資料
- 遺言書
- 相続税申告に用いた財産目録
- 生前贈与に関する資料
- 相続債務に関する資料
これらの資料は、調停や訴訟になれば裁判所から提出を求めらられることが多いので、
提出を拒む意味があまりあるとはいえません。
他の相続人の個人情報、遺留分の計算と関係の薄い取引、相続税申告書の細かな記載などは除き、
基本的には提供することを考えてもよいと思われます。
もっとも、資料を提供することは、請求額を認めることとは別です。
資料を示すときは、
遺留分侵害額の有無や金額については、資料をもとに今後協議する
という立場を明らかにしておくとよいでしょう。
返答は、請求を無視しないが、金額を認めた形にはしない
金額が書かれていない請求に返答するときは、
請求を無視しないことが大切です。
一方で、金額が書かれていても、
遺留分侵害額が発生していることや、一定の金額を支払うことを、早い段階で認める必要はありません。
返答するなら、たとえば次のような方向が考えられます。
ご通知を拝受しました。
遺留分侵害額の有無および金額については、遺言書、相続開始時の財産内容、不動産評価、生前贈与、相続債務などを踏まえて検討する必要があると考えています。
ご要望の資料については、遺留分侵害額の算定に必要な範囲を踏まえ、提示の方法を検討いたします。
なお、資料を示すことは、請求額を認める趣旨ではありません。
今後、必要な資料をもとに協議させていただきます。
このように、
請求を受け取ったこと、
資料をもとに話し合う姿勢があること、
ただちに請求額を認めるものではないことを、落ち着いた言葉で伝えるのがよいです。
遺留分侵害額請求を受けた側は、
資料を持っている立場にあることも多くあります。
そのため、「請求者が資料を持っていないから応じない」という姿勢ではなく、
必要な資料をどの範囲で、どのような形で示すかを考えながら、
支払額と支払方法について話し合うことが大切です。
交渉でまとまらないときは、調停や訴訟を見据える
遺留分侵害額請求の話し合いがまとまらないときは、
調停や訴訟に進むことも見据えておく必要があります。
遺留分の話し合いは、交渉でまとまることもあります。
一方で、不動産評価、生前贈与、相続債務、支払方法で
意見が合わず、調停や訴訟に進むこともあります。
特に、次のようなときは、交渉だけで解決することが難しくなることが多いです。
- 不動産の評価額について大きな差がある
- 生前贈与を計算に入れるかで争いがある
- 請求者が一括払いにこだわっている
- こちらは分割払いを希望している
- 相手方弁護士から調停や訴訟を示唆されている
- 期間制限や請求の有効性について争いがある
調停や訴訟になりそうなときは、
早い段階から、裁判所に伝えるべき点を整理しておいた方がよいでしょう。
さいたま市・浦和周辺で遺留分請求を受けた方へ
さいたま市・浦和周辺の相続では、
不動産を多く取得した相続人が遺留分侵害額請求を受け、
評価額や支払方法で悩むことが考えられます。
たとえば、
- 実家
- 先祖代々の土地
- 賃貸物件
- 駐車場
- 農地
- 区画整理地
- 借地権や底地
などが遺産に含まれると、これらの不動産評価は簡単に合意できるものではありません。
不動産を取得した側から見ると、
「土地は受け取ったが、すぐに現金化できない」
「売りたくない実家なのに、現金を請求されている」
という悩みがあります。
請求者側から見ると、
「不動産を多く受け取ったのだから、金銭で払ってほしい」
という思いがあります。
このような対立状態の場合は、請求者に感情的に対応していても解決に近づきません。
不動産評価の資料、遺留分侵害額の支払可能額・支払時期などをもとに、
現実的な着地点を探ることが大切です。
弁護士に相談するタイミング
遺留分侵害額請求を受けたときは、
弁護士へ相談することを考えた方がよいでしょう。
次のようなときは、早めに相談することをおすすめします。
- 内容証明が届いた
- 相手方弁護士から連絡が来た
- 返答期限が書かれている
- 請求額が高いと感じる
- 実家や土地を取得したが、手元に現金が少ない
- 不動産評価に納得できない
- 分割払いを求めたい
- 生前贈与や相続債務も関係している
- 調停を申し立てられた
弁護士に相談することによって、支払うべき部分と争うべき部分を分けて考え、
交渉を進めるのか、調停や訴訟を見据えておいた方がいいのか、
早い段階で道筋を立てることにあります。
よくある質問
- 遺留分侵害額請求の内容証明が届いたら、すぐ支払わなければなりませんか。
-
すぐに全額を支払う必要があるとは限りませんが、
いずれにせよ放置は避けるべきです。まず、請求者に遺留分があるか、
請求額の計算根拠は何か、
期間制限(時効)にかかっていないかを確認します。 - 請求額が高すぎると思うとき、争えますか。
-
争えることがあります。
特に、不動産評価、生前贈与、相続債務、財産の範囲によっては、
請求額が変わることがあります。請求書に書かれた金額だけで判断しないことが大切です。
- 兄弟姉妹から遺留分を請求されました。支払う必要がありますか。
-
そもそも兄弟姉妹には遺留分がありません。
ただし、実は養子縁組していたということもあり得るので、
請求している人の立場や相続関係によっては、
念のため戸籍を確認しなければならないことがあります。 - 実家を相続しましたが、現金がありません。遺留分はどう払えばよいですか。
-
一括払いが難しいときは、
分割払い、支払期限の猶予、不動産売却、借入れなどを考えることがあります。合意内容は、後日の争いを避けるため、書面にしておくことが重要です。
- 相手方弁護士から通知が届きました。自分で返答してもよいですか。
-
自分で返答することもできます。
ただし、相手方の通知の内容によっては、
不用意な返答を避けるため、回答前に弁護士へ相談した方がよい場合もあります。
まとめ 請求を放置せず、支払う前に根拠を見る
遺留分侵害額請求をされたときは、通知を放置しないことが大切です。
もっとも、請求額が示されている場合もそのまま支払うのではなく、
請求者の権利の有無、期間制限(時効)、財産の範囲、不動産評価、
生前贈与、相続債務、支払方法を一つずつ確認していく必要があります。
特に、不動産を多く取得した相続では、評価額と相手方への支払方法が大きな問題になります。
実家や土地を受け取ったものの、手元に現金が少ないときは、
分割払い、支払期限、売却の要否などを含めて、現実的な解決方法を考える必要があります。
さいたま市・浦和周辺で、遺留分侵害額請求を受け、
請求額、不動産評価、支払方法、分割払い、調停対応にお悩みの方は、早めにご相談ください。
浦和駅徒歩8分、さいたま家庭裁判所からも近い当事務所では、
内容証明が届いた段階から、
請求額の根拠、財産評価、支払方法、今後の見通しを一緒に検討していくことができます。
